§5.インターフェア対策
インターフェアが発生している・していないにかかわらず、まずは送信機側で充分に対策しておくことは言うまでもありませんね。とにかく、これだけは「絶対に妥協しない」ようにしました。ひとまず、当局の対策系統図を以下に示します。
ご覧のようにこれといって特別な細工はしておりません(^^;。フィルター類もオーソドックスな挿入パターンです。留意したのはコモンモード対策です。徹底してコモンモードループを遮断することを心がけました。というのもこれは、わずか1箇所でも漏れがあると他の箇所に入れたコモンモードフィルターが意味をなさなくなってしまうからです。
そんなわけで基本的には「リグ・リニアにつながるラインすべて」にフィルターを入れるという方針でやっています。
@RFライン
エキサイターとリニアの間、およびリニアの後ろにおのおのLPFとCMFをセットで挿入しています。前者は手持ちの関係でひとつの筐体にLPFとCMFが内蔵されたコメット製のLPF30L、後者はLPFがコメット製CF30MR、CMFがRFインクワイアリー製CF5KVです。CF30MRは耐入力が1kWPEPなので、本当はもうちょっと余裕のあるモノを使いたいところですが…。
これらを絶縁性を考えてベニヤ板に実装しています。というのは不用意にフィルター類のケースをアースしてしまうとそこでコモンモードループが復活してしまう場合があるからです。私個人的にはこれらは基本的に絶縁して実装すべきと考えています。
Aコントロール系/電源ライン
トロイダルコアのFT140#43と#61をタブルでキャンセル巻き(5〜7回)にしています。巻き始めと巻き終わりを接近させないのがコツです。電源系統への廻り込みは経験的にこれでほとんど阻止できます。さらにパラにパスコンをかませれば完璧でしょう。コアは一回り小さいFT114でもOKですが、0.75〜1.25sqあるACコードを巻くには少々きつい感じがします。でも無理すれば巻けないことはないですし、所詮ACラインにはたいした電流は流れませんので、コストを考えるならばこの方がFBでしょう。
Bアースライン
トロイダルコアのFT114#43と#61をダブルで挿入しています。#41シングルでも効果があると思います。もちろんラインは短く太くはいうまでもありません。
Cアンテナ直下
アンテナ給電部直下にもトロイダルコアを挿入します。FT240#43シングルを同軸(5D2V)ごと巻き込んでしまいます。大型のコアは多少高価ですが、経験的にこの設置方法はかなり効果的だと思います。というのは以前、バーチカルのインターフェアに手を焼いていた折り、給電部直下に大型コアを挿入したらピタッと止まったことがあり、以来給電部にはかならずコアを入れるようにしています。
Dその他
前述のとおり、リグにつながる周辺機器のたぐいにもすべてコモンモード対策を施しています。マイク、Keyは言うに及ばず、ヘッドホン、パソコン、CQマシン等…とにかく全部です。しかし、これらにいちいちトロイダルコア使っていたら出費もバカになりませんので、ここは10cm位のフェライトバーにて代用しています。1本100〜200円程度でリーズナブルですし、常時何本かストックしています。
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